リウマチ治療は目覚ましい進歩を遂げ、新しい薬も次々に開発されているので、予後も改善してきている。その一方で、日常診療の複雑化、患者の高齢化、情報化社会による患者の要望の増加などが進んでおり、リウマチ性疾患のケアを世界でリードしているヨーロッパリウマチ学会からもリウマチケア専門の看護師の必要性を唱えられている。日本でも、その流れを受け、リウマチケア看護師が学会に進出するなど活躍の場を広げている。
リウマチケア看護師は、リウマチだけでなく、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群など膠原病のケアも行う。人によってはADL(Activity of daily life)にかなり支障をきたすので、リウマチケアにおける看護師の役割は大きいといえる。医学の進歩により、現在は変形予防、再建、保持や寛解を目指せるようになっており、看護師は医師、患者やご家族と連携してサポートを行うのだ。
急性期においては、患者の痛みを和らげるケアが大切だろう。薬物療法を行いつつ、マッサージなどにより苦痛を取り除くようにするのだ。定期的に検査を行う必要があるので、その都度検査補助を行う。患者のストレスを和らげることも看護師の大切な役割だ。食事や運動などの指導も行い、また慢性期の患者に対しては、日常生活を送るサポートを行う。リウマチは、今のところ寛解はするものの、完治をすることは難しいので、患者とは長い付き合いになるのが一般的だ。看護師による声掛け、コミュニケーションが重要だ。